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観光マーケティング戦略の授業

秋学期(東海大学では前期・後期ではなく、春学期・秋学期といいます)の観光マーケティング戦略の授業は、受講者数は140名。途中に吊りモニターのある大きな教室を使っています。

その授業の後半戦では観光の第一線で活躍される方々に授業に参加いただき、講演して頂きました。

11/13 ビヨンド 道越さま
11/20 ATONA 渡部さま
11/27 大阪観光局 芦田さま
12/4 日本NFTツーリズム協会(元JTB) 岩下さま
12/11 DAAAMO(あわしまマリンパーク) 須平さま

学生の感想から少し。

・印象に残ったことは「SNSを活用する際の7大ポイント」に関する内容である。とくに、リアル感とひと気のある記事を作る、問い合わせコメントやDMに丁寧に対応する、SNS映え・口コミしてもらえる仕掛けづくりをするなど、SNSの特徴を十分に利用したプロモーションについて深く納得した。当然、顧客のターゲティングはプロモーションにおいて高いウェイトを占めるが、動画・写真を活用できるかつ国境が存在せず離れた場所へ情報発信が可能なSNSであるからこそ重視すべきポイントが大変勉強になった。

・宿泊施設の魅力づくりのバランスについて印象に残った。マーケットインとプロダクトアウトの二つの側面を上手く掛け合わせて使うことが重要であると学んだ。マーケットインは、市場の流行に乗ることで集客力を上げる方法であるが、そこに注力しすぎると一時的な人気になりやすく、持続的な集客は見込めない。逆に、プロダクトアウトは自分たちの中から出したアイデアによってコンセプトの設定などを行うが、やりすぎになると周りが見えず自己満足になってしまい、旅行者に響かなくなってしまう。どちらにも良い面と注意しなければならない面があると分かった。

・大阪観光局のデジタルマーケティング戦略ではクレジットやウェブサイトの情報など観光客の足跡からみえる概況調査、一般的なアンケートのみでなく世界的な位置で大阪を捉える予測分析といった「具体的なデータ」から商品を創り、記事・動画を作成かつプロモーションの実施するという政策一連の流れが印象的だった。規模感はもちろん、「俯瞰的」に地域を認識し莫大なデータから緻密に分析を施し、ターゲットをより細かく厳選するマーケティングのデリケートさを痛感した。

・印象に残ったのは、観光産業におけるNFTやWeb3技術の活用に関する話である。この新しい技術は、観光資源の「半永久保存」や「地産地消」の促進、さらにグリーントークンを利用した環境配慮型の観光など、業界の持続可能性を向上させる可能性を秘めていると考える。特に、NFTを観光記念として活用するアイデアや、閑散期の観光促進のための価値流動化の取り組みは、観光業に革新をもたらすと感じた。

・あわしまマリンパークの復活劇は、単なる施設の再建にとどまらず、地域の活性化や観光業の可能性を広げる重要な取り組みであることを感じた。厳しい経営状況や資金的な困難を乗り越えながらも、地域への愛と情熱を持ち続けた姿勢には胸を打たれた。挑戦することの大切さや、何かを諦めずに取り組む姿勢がどれほど多くの人々に希望を与えるかを教えてくれた。

とても学びの多い時間をいただきました。皆様ありがとうございました。

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